親への結婚の挨拶に「履歴書持って来い!」と言われた話

f:id:dangotan:20160423055733p:plain

みなさんは既婚ですか?独身ですか?

既婚の方なら経験済みかと思いますが、パートナーと結婚する時は必ず相手の親御さんへ挨拶に行きますよね?

この親御さんへのご挨拶が今まで生きてきて一番緊張する場面とも言えますが、スムーズにクリア出来た方が大半かと思います。

しかし、僕の場合は違いました。

履歴書持って来い

まず、始めに言っておきますが僕はできちゃった婚です。

最初から「なんかイメージ悪いな」と思っていましたが、ご挨拶に行かない訳にはいきませんので自分を奮い立たせ臨むことにしました。

そして、挨拶に行く日を嫁にアポをとってもらったら衝撃の一言が返って来たのです。

 

「履歴書持って来いだって」

 

 

?!ッ

 

 

結婚の挨拶で履歴書?!

ウソだろッ?!

 

これには度肝を抜かれました。驚きです。

よくよく聞いてみたら親父さんは公務員でお堅い方らしく、冗談とかあまり通じない人らしい。

冗談の固まりのような僕にとっては致命的な事実でした。

しかし、履歴書を書けと言われたら書かずにはいられないので早速履歴書を書いてみたら自分の転職数に驚きを隠せなかったので少しごまかして書かせて頂いたのはご愛敬。

www.dangouwasa.com

 運命の日

そうこうしている内に運命の日曜日がやってきました。

当日はドキドキして何も手につかず、時間まで1円パチンコに行ったのを今でも鮮明に覚えています。

そして運命の時間になり、予定時間の10分前に嫁の家に到着。

「いらっしゃーい」

陽気な感じのお母さんだ!これならいける!

そう思ったのも束の間。居間へと案内された瞬間目に飛び込んできたのは…

 

「ただならぬ雰囲気であぐらをかいて座っている親父さん」

 

なんかヤバい!そう感じたままとりあえず着席したのでした。

それぞれが各々の席に座り他愛もない会話がスタートしました。

「地元は?」「付き合って何年?」「趣味は?」

みたいな感じで結婚のことには触れられず淡々に会話が進んでいたその時…

 

「今日はただ付き合ってる報告で来たんだろ?」

 

言葉に詰まる僕。

横目でニヤける嫁。

 

 

沈黙の瞬間でした。

 

 

「子供が出来たので結婚させて下さい!なんて言える空気じゃない!」

「嫁よ!お前の口から言ってくれ!」

 

そう思い、緊張してガタガタになった顔で嫁にアピールしたものの嫁はうつむいてニヤけるだけ…

 

頼むよ!!

お前から言ってくれよ!

 

その心の声は全く聞こえていなかったので、勇気を振り絞り…

 

「実は子供が出来ました。今日は結婚させて頂きたくご挨拶に伺いました。」

 

 

?!ッ

 

 

親父さんは目を見開き驚きを隠せない様子。そこですかさずフォローを入れるお母さん。

「履歴書持って来たんだよね!」

そう、お母さんには事前にすべてを打ち明けていたので僕の見方になってくれていたのです。

衝撃のクライマックス

僕「はい。持ってきました」

おもむろに履歴書を取り出し親父さんへ渡す僕。

履歴書をなめまわすように見る親父さん。

親父さん「仕事変え過ぎだな。これだけでどんな人か分かるんだよ」

僕「…。」

親父さん「そもそも順番が違うんじゃないのか?!いきなり子供出来ましたってどうなの?」

もうここで自分の心に火が付き…

僕「はい!なので結婚させてほしいと思いご挨拶に伺いました!」

威勢を良く言い放ちました。

 

 

親父さん「帰ってくれないか?」

 

 

僕「…はい?」

 

 

親父さん「今日は帰ってくれ」

 

 

僕「えっ?あっ…はい」

 

 

こうして場の悪い空気のまま僕たちは家を追い出されるような形で後にしたのでした。

 

「まさかこんな昭和のような展開になるとは思わなかった…」

 

そう言うと嫁は…

 

「まぁ想像はしてたけどね♪」

 

…。

 

 

♪じゃねーーよッ!!!

 

こちらは神経をすり減らし場をしのいでいたと言うのになんなんだよお前は?!

 

そんなこんなで初回のご挨拶は幕を閉じるのでありました。

それから

簡潔にお話させて頂くと、以降ご挨拶に行こうとアポを取っても「忙しい」「出かけるからいない」と散々逃げられ、次に挨拶にいったのは2ヶ月も先になってしまいました。

しかし、2回目のご挨拶では親父さんも腹をくくったのか、

「子供がいるのなら急いで結婚式を挙げろ!」

「モタモタしてたらドレス着れなくなってしまうだろ!」

という話になり、それからはとんとん拍子に事が運びました。

あれから7年が経って僕も立派なパパになり、ようやくあの時の親父さんの気持ちが分かる気がします。

いきなり茶髪の転職が多い男が「子供が出来たんで娘さんを下さい!」なんて来たら張り倒しますよね?w

そこを考えると、親父さんは逆に寛大な方だったのかな?としみじみ思う訳です。

さて、それでは僕の思い出話はここまでとさせて頂きます。

将来自分の娘がどんな男を連れてくるのか今から楽しみでなりません。どうか優しそうな男の子がわが家へやって来ますように。

それでは!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)